9 novembre 2007
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シェーヴルの中では目立つ存在からか、人気を独占しているのが「サント=モール・ド・トゥーレーヌ」です。AOCの仲間入りはロワールのシェーヴルとして は後発で1990年。当時の生産量は270トンほどしかなかったのですが、地元が一丸となりプロモーションを行なった結果、15年で1140トンと4倍以 上に成長しました。かつてはAOCシェーヴルの中で、生産量のトップは常にクロタン・ド・シャヴィニョルでしたが、2005年にはサント=モール・ド・ トゥーレーヌが僅かながらもトップの座に躍り出ました。
トゥーレーヌ地方はフランス人が「フランスの庭園」と自慢するロワール河の最も美しい流域沿いに広がる一帯です。シュノンソーの近く、クロワ・アン=トゥーレーヌに住むロドルフ・ル・ムニエ氏は、トゥーレーヌ地方のスターとして忙しい毎日を送っています。
というのは、今年カゼウス・アワードとM.O.F.決勝戦のふたつの大きな大会を見事に制したからなのです。彼の祖父は山羊の飼育者で、父親はチーズ商 でしたから、生まれながらにこの地方のチーズに囲まれて育ちました。農家から仕入れたチーズを手塩にかけて完成させていくという家族の情熱があったからこ そ、家業を継ぐ決心をしたのだそうです。
ムニエ家のアトリエは、2つの乾燥室と温度・湿度を管理した7つのカーヴがあり、個別の熟成を行なっています。数あるチーズの中でも「サント=モール・ ド・トゥーレーヌ」は定番の人気商品。熟成の段階で楽しめますが、かなり熟成の進んだ「トレ・セック」がお勧めです。まだ柔らかさの残る「1/2(ドゥ ミ)アフィネ」と比べていただければ幸いです。
フェルミエでは、2007年カゼウス・アワードとM.O.F.決勝の頂点を制したロドルフ・ムニエ氏が熟成する「サント=モール・ド・トゥーレーヌ」を扱 います。ムニエ家のアトリエは、2つの乾燥室と温度・湿度を管理した7つのカーヴを持ち、チーズごとに400種類以上、個別の熟成を行なっています。こち らは「1/2(ドゥミ)アフィネ」に比べてかなり熟成の進んだ「トレ・セック」です。
こ のチーズの名前の由来は産地のトゥーレーヌ地方のサント・モール高原からきています。中心部の藁は、チーズの型くずれを防ぐためとチーズの呼吸を助けるた め。黒い木炭粉をまぶすのは、チーズの熟成や保存によい環境を作るためのものです。熟成のまだ若いうちは、爽やかさがきいてふっくらしっとりソフトな状 態。熟成にしたがいコクが増してヘーゼルナッツの香りを感じるようになります。